こんにちは、TOMOです。
久しぶりの投稿になります(初見の方はごめんなさい…)。今回記事にしようと思ったのは、晩年腹痛に悩まされていたり、胃腸に違和感を感じていたり、どうにもメンタルが安定しないなという方に向けてこの記事が一助となるかもしれないと思ったためです。
なにより自身がそうであり、ピロリ菌発覚とそして回復したことによって体調の変化があったためでもあります。身体、特に腹部に違和感や普段メンタルが向上しない・安定しないという方がいましたら、もしかしたらピロリ菌が原因となっているかもしれません。
前置きが毎度長くなってしまいますが、ここからは筆者の体験をもとに、ピロリ菌についてと、発覚・除菌までの流れについて解説したいと思います。
それではどうぞ。
はじめての人間ドックにて
昨年(2021)の12月に人生で初めて人間ドックを受けたのですが、その人間ドック(その中の血液検査)でピロリ菌が自身の中に滞在していることが判明しました。
ここ数年、左下腹部に鈍痛を抱えていたのが人間ドックを受けた理由だったので胃腸をしっかり診てもらおうと思い、バリウム検査ではなく胃カメラを選択。胃カメラを経験したことのある方は既にわかるかもしれませんが、胃カメラ…とても苦しかったです…人生で一度経験するだけでいいと思える程の苦痛だったので、今後は是非とも胃カメラを受けずに済むように健康でいたいと切実に思いました。
と、また話が逸れてしまいましたが、その胃カメラで腸を見ると、腸内膜がうっすら白くなっていました。健常だと皆さんも見たことがあるかと思いますがピンク色をしています。ここで医師から
「慢性胃炎と…慢性の十二指腸潰瘍だね…」とぼそりと言われ、更に
「ピロリ菌が悪さをしている可能性があるので検査をしてみた方が良いかもしれません。」
と言われました。
この時、おそらくピロリ菌なのであろうというのは、なんとなくわかったのですが、証明をしてもらうために血液検査を追加で受けました。その結果がこちらです。
完全なる黒でした(数値95って?…)。
ピロリ菌の除去にはデメリットもある?(詳細については下記)ようなのですが、筆者の場合は下腹部の鈍痛の原因がピロリ菌であれば治したいと思ったため、近所の内科クリニックに検査結果を持っていき除菌の抗生物質を貰って除菌を開始しました。
ピロリ菌とは
ピロリ菌の名前の由来
ピロリ菌の正式な名前は「ヘリコバクター・ピロリ」(Helicobacter pylori)で「幽門にいるらせん形の細菌」という意味になります。
「ヘリコバクター」の「ヘリコ」は「らせん形」を意味する「ヘリコイド」からきた言葉。ヘリコプターの「ヘリコ」も同じ意味となります。「バクター」は「細菌」を意味する「バクテリア」のこと。「ピロリ」とは、「幽門(ゆうもん)」(胃の出口の部分)のことで、多くがそのあたりで見つかっていることに由来しています。
ピロリ菌の感染経路
感染経路は現在ではまだはっきりとしたものはありませんが、公衆衛生が整っていない環境での飲み水からの感染、もしくは乳幼児期(5歳以下)の胃酸の弱い時期に親などからの経口感染が主な感染経路ではないかとされています。ですので、大人から子供への口移しなどは注意が必要です。
現在の日本では、衛星環境が整っているため、実際に現代の若者の感染率は高齢者と比べてだいぶ減少しているようです。
ちなみに筆者は1985年生まれですが、この図からするとその年代での感染率は20%(10%?)以下となるようです。
また大人になってからは、胃酸が多く身体機能がしっかりしているため大人同士がキスなどをしたとしても統計上は感染までに至ることはないようです。
ピロリ菌の予防方法
上記にも述べた通り、母子間の経口感染には注意が必要となるようです。その他は日本においては公衆衛生の環境は整っているため、注意は必要ないようです。
ただし衛生環境の整っていない海外や不衛生な環境における幼児の感染には注意をする必要があるかもしれません。
ピロリ菌除菌
ピロリ菌の除菌には抗生剤2剤と胃薬を服用し、1日2回、1週間かけて抗生剤を完全に飲み切ります。筆者が服用した薬はこちら
この抗生剤を朝夕2回服用します。胃薬についてはビオフェルミンを服用。つい忘れそうになる日もあるかと思いますが、1週間忘れずに飲み切ります。
1週間、抗生剤を服用した後は除菌されているかすぐに知りたいところですが、再検査までには約2か月を要します。
その間、筆者の体感覚としては、1週間の服用後、更に1週間ほどした時から徐々に下腹部の鈍痛が薄れていきました。
病院で再度検査(吸気検査)
服用が終わり2か月が経ったら受診した病院に連絡をし、再度検査(吸気検査)を行います。
言い訳になりますが筆者は忙しい環境にあり、少し遅れて3か月後に受診をしました・・・
吸気検査を受けた後は検査結果が出るまで1週間ほど待ちます。
そして1週間後に検査結果を受け取ります。
結果は
測定値が2.5未満であれば除菌成功です。
測定値は0.1だったので、無事、除菌成功です!
ここで測定値が2.5以上であれば再度除菌をしていく流れになるとのことです。
除菌のメリット・デメリット
メリット
ピロリ菌を放っておくことにより、高齢になるにつれて胃がん発症のリスクが健常者より高まるとされています。
除菌により胃がんの発症リスクを減少させることが期待できます。
また、潰瘍や胃の機能異常もピロリ菌が原因であることがあり、除菌によりそれらを治癒することも期待できます。
胃にできる「MALTリンパ腫」という腫瘍や「特発性血小板減少症」といった病気を治すことも期待できるとされています。
デメリット
デメリットについては予防医療普及協会の「ピロリ菌除菌は無意味?」より
除菌によるデメリットとしては抗生剤による副作用や逆流性食道炎の増加、食道腺がんの発生、喘息やアトピー性皮膚炎の増加、などが言われています。抗生剤による副作用は軟便や軽い下痢などが10%程度に認める以外には1%以下の副作用として蕁麻疹など薬剤アレルギーなどが知られています。しかし、2000年に保険適用されて以来、数百万人以上に行われている治療で有り、特別に危険な治療ではありません。逆流性食道炎は除菌により変化しないひと、改善するひと、悪化するひとがおり、有意な増加は示されていません。除菌による胃機能の正常化により、一時期胃酸分泌過多がおこり逆流性食道炎が悪化する例もありますが、その場合も治療に反応するため、逆流性食道炎を理由に除菌を躊躇する必要がないことはガイドラインにも明記されていります。食道がんの発生に関しては、日本で殆どを占める扁平上皮癌については、むしろピロリ菌感染による萎縮性胃炎がリスク因子とも言われています。一方、胃酸逆流による食道腺癌の増加については除菌による増加は否定されています。喘息などのアレルギー性疾患に関しても除菌治療との直接の因果関係を示したものはなく、慢性感染症の減少や公衆衛生の向上などにより増加していることが示されているものです。除菌治療によって増加するものではなく、若年者胃癌も含め、胃がんになることと比べればどちらが重要かは明白です。
「ピロリ菌除菌は無意味?」予防医療普及協会
個々の身体の状態によっては100%除菌した方が良いというわけでもないとも思います。皆が皆別々の身体をお持ちなので、状態に応じてや、医師との相談によって決められることをおすすめします。
また抗生物質の服用により善玉菌など身体にとって良い働きをしてくれる常在菌も除菌されてしまう可能性があるため、コロナ渦ということもあり服用後も健康管理をしっかり行う必要はあるかと思います。
まとめ
以上がピロリ菌についてとなります。
筆者の場合は下腹部の鈍痛が解消されたことが何よりのメリットでした。
身体の変化としては、ストレスなどによる腹痛(ストレス自体にも強くなったような)や身体の炎症症状が減ったような感覚もあります。腸は「第二の脳」とも言われている器官でもあり、メンタルにも影響のある場所であるため、腸の機能改善は嬉しい状態です。
ここに至るまでは親族や不思議なご縁ともに影響を受けていることもあり、本当に感謝をしています。
この記事を読んで気になった方はピロリ菌検査をして頂き、その後の一助にもなりましたら幸いに思います。
参考資料
ピロリ菌のお話.jp
厚生連滑川病院 新着情報
一般社団法人 安佐医師会
おとなとこどものクリニック
一般社団法人 予防医療普及会 ピロリ菌除菌は無意味?